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第二言語習得理論

2022-10-10
Abstract
第二言語習得理論は面白い。参考になりそうな事項も多そうだが、仮説も多く素人が聞きかじりで自己の学習に使えるほど簡単なものでもない。

第二言語習得理論のメモ

第二言語習得理論はまだまだ仮説が多く、一つ一つの仮説の関連も単純では無いように思う。

素人がそれぞれの仮説をつまみ食いするような形で自分の勉強法に援用するのは危険な気がする。

それでも興味深いことには変わらない。メモしておく。

インプット仮説
言語の習得は学習者に理解可能形で言語情報がインプットされたときにのみ進むという仮説。 1970年代に提唱された。この仮説からの帰結の一つとして、発話などのアウトプットの訓練は語学の習得に寄与しないということがある。 こちらは語学の習得において、発話などのアウトプットの量と習得度合いに相関が見られないという事実と符合する。 発話の訓練量と語学の習得度合いに相関がないというのはなんとなく直感と合わないが、仮に本当だとしたら学習のデザインをするときによく考えなければならないということになる。 また、読書や音声教材を選ぶ際には自分の理解がギリギリ及ぶ程度の難易度のものを選ぶ必要があることが示唆されている。
アウトプットの効用
アウトプットが言語の理解を進展させないとしても、学習においてアウトプットが必要でないわけではない。 言語の理解とアウトプットの能力は異なる可能性があるからだ(バイリンガルで片方の言語は高度に理解できても逆に発話が困難な場合もあるそうだ)。 ただし、アウトプットの量をむやみに増やす必要はなさそうである。少しでもよいから、誰かからフィードバックを得る目的で少しでもアウトプット学習を続けるのが良さそう。 結局コミュニケーションのための学習なのだから。たまにでいいのでアウトプットし、フィードバックを得る機会を得よう。
自己フィードバック
自身の理解を確認するために、母語話者もしくは十分にその言語に通じている他社からのフィードバックを得られると望ましい。
記憶力
語学学習で極めて重要なのは結局記憶力ということになるらしい。 ただし語彙やフレーズもしくは文法規則を記憶しようとおするときに、類似周辺の知識があれば記憶に伴う労力は著しく小さくなる可能性がある。 (囲碁や将棋に通じている人間が驚くほど正確に棋譜を覚えていたり・・・)諦めずに継続学習することが結局良い記憶を生むと思うしかない。
文法
文法は理解可能なインプットを継続していくと自然と学習される可能性もあるが、それは効率が悪いかもしれない。文法は基本的なものを前もって学習しておくのが望ましい。 自己フィードバックによる理解の拡大と、言語情報の記憶の補助として大いに役に立つ。インプットを加速させるかもしれない。
興味深い学習方法
  • 文法事項を学ぶ。
  • 学んだ文法事項を使い対話でインタビューを行う
  • インタビューで得た情報をメモし、レポートする
  • レポートがあっていたかを後で答え合わせ

References